ひとめでわかる 惑星の距離くらべ

 

光の速さは 秒速30万キロメートル。

一秒かぞえるあいだに

地球 7周半分 をかけぬける猛スピードです。

前回の記事 でご紹介した

Dr James O’Donoghue さんの 動画 はどれも興味深いのですが

光の速さをつかって 惑星の距離を体感できる

こんな動画もまた おもしろいですよ。

 

 

動画には 4つの場面があります。

 

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1/4 は1秒間に 地球を7周半する光のスピードです。

目にもとまらぬ速さで 地球のまわりをまわっているのがわかります。

(じっさいには光はまっすぐ進むので、こうはなりません)。

 

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2/4 は 地球と月の間の距離(およそ38万キロメートル)を

光が走る様子です。

光の速さは 一秒で30万キロメートルですから

地球と月の片道に 1秒ちょっと かかります。

 

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3/4 は 地球(と月)から 火星の距離(※)を

光が走る様子です。

左端に地球

ひっつくようにして 小さな点のような月

右の方に 火星があります。

光のスピードなら

地球と火星の片道は 3分です。

 

地球と月と火星は 小さな点のようですが

それでも動画では「20倍に拡大」しています。

実際の宇宙空間なら この20分の1。

それだと見えないくらい小さいので

20倍に拡大しました、ということです。

(地球や月、火星が宇宙空間でどれほど小さいか・・・

私たちの想像を助けてくれますね)。

 

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4/4 は 太陽から 水星(MERCURY)、金星(VENUS)、地球(EARTH) を

光が走る様子です。

(太陽の大きさは2倍に 惑星は50倍に拡大されています)。

「1.0AU(エーユー)」は

太陽と地球の距離で

「1憶5千万キロメートル」です。

AU を使うと

地球と太陽との距離(1 AU)とくらべやすくなって

水星は 太陽から 0.387 AU 。

金星は 太陽から 0.723 AU のところです。

水星は 太陽と地球の半分より太陽に近くて

金星は 7割強のところ、ということです。

 

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4つ目の場面にあるように

太陽の光は 8分ちょっとで地球に届きます。

私たち目線だと

地球から見える太陽の光は

太陽表面を「8分ちょっと前に出発」した光です。

 

いいかえると

たった今の太陽は どうしたって見ることはできません。

もし 今 太陽が消えてしまっても

私たちがその大事件に気がつくのは 8分後・・・

ということになりますね。

 

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太陽は8分前、月でさえ1秒ちょっと前の 姿です。

 

宇宙には

「たった今」の姿はどこにもありません。

 

 

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(※)火星までの距離は 5460万キロメートルとかなり近い数字を使っています。火星も地球も太陽のまわりを公転していて位置関係が2年ちょっとのサイクルで変わります。遠いときは1億キロメートルほどにもなります。