5歳のSくんとの再会でおもうこと

 

先日、ある小さな会場で親子向けの「宇宙のはなし」をした日のことです。

 

お話しが始まる前にスクリーンに出した天体やロケットの写真を見て

「あ、これは土星!土星はわくせい(惑星)だよ」

「このロケットで人間が月に行ったよ。アポロっていうんだよ」

と、”宇宙大好き”があふれ出す 5歳のSくん が楽しそうにしていました。

 

お話しが始まるとS君はさらに活き活きして

会場の雰囲気をおおいに盛り上げてくれました。

 

S君は宇宙の図鑑を読んでいるのだそうです。

 

宇宙をとどけるお仕事をしていると、天文少年にときどき出会います。

 

「この子も大好きなんだなあ」

そう思いながらお話しをすすめました。

 

会のおわりに、ママがご挨拶にきてくれました。

ママによると、S君は3年前にあいプラネットのプラネタリウムを体験してくれたとのことでした。

S君に会うのはこの日が2回目だったのです。

 

3年前・・・。

当時、S君は2歳です。

 

あの日、暗いのが怖くないかなと心配するママをよそに

2歳のS君は ”キラキラに歓喜” して、それがきっかけで図鑑を買ってあげたとのことでした。

5歳の天文少年のきっかけは、3年前の出会いにありました。

 

 

でも、プラネタリウムに興奮しただけなら、そうはならなかったでしょう。

ママが図鑑を買いあたえただけでも、きっとこうはならなかったでしょう。

 

S君の

「おもしろいよ!」「ねえねえ聞いて!」

に、ママやパパやまわりの大人がひとつひとつ反応して、そこで

「大人と子どもの相互作用」

がちゃんと起きてきたからだと思います。

 

あいプラネットは、宇宙の知識を伝えます。

知識があれば宇宙はもっと身近になるし、自分を俯瞰する力にもつながります。

 

けれど、その知識や体験は「きっかけ」です。

 

人生という個々の時間を豊かにするための、ちいさな「きっかけ」。

それを次につなげてくれるのは、やっぱり身近な人だなあ。

 

あらためてそう感じた 3年越しの感激の再会でした。

 

だから、あいプラネットは、これからも会う人会う人に言います。

 

「テーマパークも楽しいけど、大切な人とお空を5分でも10分でもいいから見てみよう。

お空をみたら、つぎは足元やまわりも見てね。

その時間は、きっと何十年先にも大切なものになるよ」

 

 

空を見るのは、無料です。

ぜひ、これを読んでくださったあなたも空を見上げて

そうして、こんどは足元にも目をむけてみてくださいね。

 

ふだんは気にとめないひとつひとつの物(もの)、事(こと)に

ほんとうは、たくさんたくさん

「フシギ」や「びっくり」がありますよ。